イベントレポート(2023/9~)
2024年 冬季昇級審査会
(2024/12/14 エコール・マミ マミホールすみれ)
2024年12月14日、エコール・マミ教室において2024年冬季昇級審査会を実施しました。これが今年最後の大きなイベントです。審査前に「スキルは大切ですが、それ以上に元気が大切です。スキルの足りない部分は元気でカバーしてください」と受験生には伝えておきました。それを忠実に守るかのようなユウリ3級による大きな号令の準備運動で審査会はスタートです。今回は茶帯と緑帯のジュニアクラスの道場生スタッフにもいろいろと進行をお願いしてみました。彼ら彼女らもいろんな経験を積んで今や頼もしい存在です。
まずは基本の審査です。突き方、蹴り方はもちろん、拳の握り方、足の形、攻撃する場所などまさに空手の基本です。ただ、組手経験の無い白帯は、そこまで意識ができずに先輩の動きを模倣するところで終わってしまいがちです。オレンジ帯になると組手稽古が始まりますが、そうなればこれも徐々に改善されていきます。
補強は普段の稽古でも毎回取り入れていますが、はっきり言ってデタラメなフォームでおこなっても効果は薄いです。少ない回数からで良いので、まずは正しいフォームを身につけましょう。地味な稽古は辛いですが、フルコンタクト空手の組手に強い身体は必須です。お家でも継続しておこなってください。『お風呂前に必ずやる』と決めて習慣づけてみると良いかもしれません。
柔軟の審査では左右開脚の状態で、上半身を前に倒していきます。お腹が床に付くように指先をずっと先に伸ばしていくのが大切です。これができると蹴り技のパフォーマンスが大きく上がります。こちらはお風呂上がりなどの身体が温まっているときにやってみましょう。
審査前半の最後は組手立ちの移動。相手が自分の前方にいることをイメージして、組手立ちで攻撃を繰り出していきます。これも基本と同様で、相手をイメージすることが肝要です。ここから派生したものが所謂シャドーボクシング。シャドーではスパーリングや試合をイメージするなどいろいろと工夫してみてください。
休憩を挟んで色帯の型の審査です。フルコンタクト空手では組手と型の動きが大きく乖離しているように見えますが、長年稽古を続けていると身体の使い方など型との共通点に気づかされます。『組手か型か、どちらか一方を修業する』のではなく、型の中から組手に活かすことの出来るものを見いだすという考えで型稽古に取り組んでください。
次はジャンプです。白帯から青帯の受験生は二段蹴り。黄帯以上はそこに跳び後ろ廻し蹴りが加わります。ここで気を吐いたのが白帯の受験生。彼らにはここが大一番と分かっているのか、緊張しつつも懸命に頑張っていました。目標に当たらなくてもあきらめずに何度も挑戦する姿に会場から大きな拍手がおくられました。よく頑張りました。
最後は組手の審査です。ここではグループに分かれて、十分に時間を取って審査をおこないました。フルコンタクト空手の命は組手、普段の稽古のすべては組手のためです。自分も心理的な限界を超えてもらうように彼ら彼女らの気持ちを煽って、厳しく声を掛けました。終わるとみんな汗だく、ヘトヘトです。
試合と同様に、緊張感から普段の良い動きはあまり出ていませんでしたが、この本番さながらの経験が大切です。勉強でも受験本番前に模擬試験を経験することで、普段は見ようとしない自分の欠点が見えてきます。この経験を今後の稽古に活かしてください。
年内最後の昇級審査会が無事終了し、最後に受験生、黒帯、スタッフ一緒に記念撮影。白帯の道場生はオレンジ帯に昇級すると、これから組手稽古が始まりますが、ある意味でここからが空手修業のスタートです。楽しいだけではすまない厳しい稽古の始まりですが、その分、試合での勝利や昇級など上達の喜びは格別です。とにかく目の前のハードルに集中して地道に稽古を継続してください。
そして来年1月18日は『第7回 空手道一研会 道場内交流試合』です。審査会と同じく現在の自分の実力を試す絶好の機会です。奮って出場してください。
最後に、受験生の皆さん、お疲れ様でした。保護者の皆様、温かい応援をありがとうございました。そして審査員を務めてくれた市川典英先生、ナカギシ初段、コジマ初段、ニシカワ初段、スタッフとして参加してくれた茶帯と緑帯の皆さん、ありがとうございました。
🎃ハロウィン特別合同稽古👻
(2024/10/31 エコール・マミ マミホールすみれ)
2024年10月31日、エコール・マミ教室においてコロナ禍以降恒例の人気イベントとなった『ハロウィン特別合同稽古』をおこないました。学生部の黒帯プラスOGも参加してくれてイベントをおおいに盛り上げてくれました。
今日は一応稽古は行ないますが、この格好で「真剣に稽古しよう」は無理があるので、気持ちを切り替えて全力で楽しむ方向にシフトしました。それにしても今回もみんな仮装に気合いが入っています。ざっと見渡すと、ハロウィンらしい衣装からドラゴンボールの孫悟空やハリーポッター、チップとデール、ポケモン、警察官やSWAT、鬼太郎、さらにはオリジナリティー溢れるものまで。私の知らないキャラクターもたくさんいました。何という熱意。普段の稽古にもこれくらい熱意を持って取り組んでくれればとも思います。
昨年に引き続き学生部の黒帯三人もそれぞれ牛(ミカ初段)、エイリアン(西川初段)、カボチャ(小島初段)に扮して稽古をサポートしてくれました。号泣するキッズに寄り添う牛と、最初怖がられていたキッズになぜか途中からなつかれるエイリアン。そして遅れてきたカボチャ。
とりあえず基本稽古。突き技と蹴り技を一つずつ。以上。
休憩を挟んでここからはOGのみんなにも加わってもらって『おもちゃ争奪ミニコーンゲームトーナメント』を開始。事前に道場生のみんなに「今年のハロウィンのプレゼントはお菓子かオモチャのどっちがいい?」と質問したところ、「オモチャ‼」といかにも子どもらしい答え。それならいっそ「特賞は何がいい?」と具体的に賞品をリサーチしてみて、できるだけ希望に沿った品を用意することにしました(※『switch』などの高価な物やAmazonギフト券など子どもらしくないものは却下)。その結果、ラジコン(裏返っても走る)、ワニのぬいぐるみ、ナーフガン、柔らかいフリスビー、ボードゲームなどを準備。白熱したトーナメントの結果、1位ナノハチーム、2位リク君チーム、3位リュウセイチーム、4位ジュンスケチーム、5位カナトチーム、そして最下位はヨウイチロウチーム。参加したみなさん、希望の商品はゲットできたでしょうか?
最後に各チームで写真撮影。ハロウィン特別合同稽古に参加した道場生のみなさん、お疲れ様でした。そして子供たちの衣装をご準備くださった保護者の皆様、ありがとうございました。
イベントが終わったあと、懐かしいメンバーと少しの時間、話をしました。このメンバーのほぼ全員が来年の春以降は新たなステージに進むことになりますが、彼ら彼女らならどこに身を置いて大丈夫でしょう。とにかくみんな元気そうで良かったです。今日の稽古は近年にない大混乱となりましたが、皆さんのおかげで助かりました。学生部黒帯の皆さん、OGの皆さん、忙しい中本当にありがとうございました。
2024年 夏季昇級審査会
(2024/8/24 エコール・マミ マミホールすみれ)
2024年8月24日、エコール・マミ教室において2024年夏季昇級審査会をおこないました。今回は審査の最後にヨウイチロウ2級の5人組手が控えています。そのヨウイチロウ君の緊張感が受験生全員に伝播して、初っ端からみんなずいぶん緊張気味です。
まずは基本の審査です。案の定、技名を復唱する声が小さいです。『普段はもっと大きい声なのに…』とは言いたくありませんが、やはり普段の稽古と本番は違います。しかし、前向きに考えれば本番の練習は本番でしか出来ないのですから、今日の審査本番も貴重な稽古の一環です。
次の審査課題の補強は、正しいフォームでおこなうことを条件に規定回数を少なめに設定しました。これに関しては色帯は概ね問題なし。これからもより後悔数を目指して引き続きトレーニングを継続してください。
身体が温まってきたところで、次の審査は柔軟です。ここで以外に苦戦していたのが上級者。年齢や帯が上がるにつれて軽視されやすい課題ですが、パフォーマンス向上と大きな怪我の予防のためにも普段から取り組んでおきましょう。
休憩を挟んで次は型の審査。ここで審査員の市川典英先生より緑帯と茶帯の受験生に「自分の審査に集中するのは当然ですが、上級者は受験生全体を引っ張るくらいの気概を持つように」との注意がありました。きびしい注意で場の空気が引き締まりました。
二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴りによるジャンプの審査は、白帯やオレンジ帯の道場生にとっては難関でもあり、また絶好のアピールポイントでもあります。みんな、大きな気合いとともに高くジャンプして、目標を見事に捕らえていました。
組手の審査も緊張で普段とはほど遠い動きながら、何とか修正しようという気持ちはよく伝わりました。これはもっともっとスパーリングの数をこなして経験をたくさん積むことで改善されるはずです。
今日の昇級審査もヨウイチロウ2級の連続五人組手を残すのみです。対戦者が代わる代わる入れ替わる連続組手は、精神と肉体の両方を容赦なく削られる荒行ですが、これによって現在の自分の限界値を知ることが出来る手っ取り早い方法です。休憩もろくに与えられずに、フレッシュな相手と次々に戦わなければならないという理不尽極まりないルールだからこそ、やっている中で見えてくるものもあります。ヨウイチロウ君、よく頑張りました。
今回の昇級審査会では、上級者の道場生の普段の稽古に取り組む姿勢について少し考えさせられました。私自身、彼ら彼女らとともに今日の教訓を次回からの指導に活かしていく所存です。
審査を受験した道場生の皆さん、お疲れ様でした。そして審査員を務めてくれた市川典英先生、スタッフとして参加してくれた小島初段、西川初段、レンタ2級、ミナト4級、本当にありがとうございました。
第6回 空手道一研会 道場内交流試合
(2024/6/15 エコール・マミ マミホールすみれ)
2024年6月15日、エコール・マミ教室において第6回空手道一研会道場内交流試合を開催しました。今大会には、この春の昇級審査会でオレンジ帯に昇級したばかりの道場生を始め、組手試合はこれが初めてという選手がたくさん出場しました。普段の稽古で道場生に「試合には積極的に挑戦した方が良いよ」と話すと、道場生からはよく「いつか強くなったら出場します」という答えが返ってきますが、強くなるには小さい挑戦を絶えず続けることが大切です。のんびり待っていても“いつか“は来ません。それに試合に負けてしまったとしても、敗戦にも必ず収穫があります。機会があればぜひ挑戦してみてください。
開場時間になると続々と選手がやって来ました。ある程度の人数がそろったところで恒例の市川典英先生のウォーミングアップの開始です。前大会では、ハードなアップについていけず試合前に青息吐息の選手も多数いたので、今回は「ごく軽めに」とお願いしました。元ワールドクラスの市川先生のアップはジュニアクラスにはキツかったようです。
アップが終われば、試合前の長々とした挨拶は抜きにして小学6年生の部のヨウイチロウ選手の選手宣誓。普段以上に引き締まった表情、覚悟はちゃんと完了しているようです。そして小島悠利初段と西川晃大初段によるルール説明が終わるといよいよ試合開始です。
まずは1回戦。ウォーミングアップが終わったとはいえ、みんなまだまだ動きが固いです。それでもこれを勝ち上がると緊張も幾分か和らぎます。次からは少しはリラックスして戦えるでしょう。そんな中でミア選手と対戦したコノア選手の頑張りが目を引きました。負けはしましたが、上段回し蹴りで技有りを獲られても臆せずすぐに反撃する気持ちの強さは今後の活躍が期待できるものでした。
続く準決勝戦。身体も気持ちも少し温まってきたようで、この辺りからみんな伸び伸びと動けるようになってきました。しっかりと技を効かせての技有りや一本勝ちも続出。ここでも頑張ったのが初出場組。とくにリア選手と対戦したサホ選手、ユウリ選手と対戦したミナツ選手。ともにオレンジ帯という空手初心者でありながら黄帯や緑帯の先輩との対戦はさぞ怖かったことでしょう。それでも最後まで勝負をあきらめず、たくさんの技をもらいながらもひとつひとつコツコツと技を返す姿には胸が熱くなりました。
三位決定戦。ここで勝てば上位入賞が決まりますから選手の意気込みも違います。小学4年生の部のルイ選手とミナト選手の対戦はその最たるものでした。ともにこれまで優勝には手が届いていませんが上位入賞常連の実力者同士、序盤からガンガン打ち合ってお互い全く引きません。結果はミナト選手の勝利となりましたが、前の試合でのボディの大きなダメージを引きずりながらも泣き言一つ言わずに果敢に戦ったルイ選手は立派です。
そして迎えた決勝戦。どの試合も素晴らしい内容でしたが、敢えて挙げるなら小学4年生の部と5年生の部はまさに熱闘でした。
小学4年生の部のテルマ選手はスキルでは小学生の中ではナンバー1、かつ学年が上の先輩でも効かせてしまうくらい攻撃がパワフルです。対するミア選手もテクニックは近いレベルにありますが、フィジカルでは分が悪いです。試合が始まるとテルマ選手が早々に勝負を決めるべくパワフルな攻撃を仕掛けていき、一方的なペースで試合が進みますが、突如ミア選手の上段廻し蹴りがテルマ選手の側頭部を捕らえました。これはやや浅く技有りとはなりませんでしたが、ここからミア選手が上段廻し蹴りを連発、今度は一気にミア選手優勢に。しかし本戦終了間際にテルマ選手の渾身の下突きがミア選手のボディに突き刺さり技有り、そして直後に試合終了のホイッスル。テルマ選手の優勝となりました。
小学5年生の部は、リア選手とユウリ選手の対戦です。左右に動きながらインファイトで前に出て、距離が出来れば即蹴り技が飛び出す試合巧者のリア選手。対するユウリ選手は器用さはありませんが、中間距離での突き技が決まれば、スムーズに蹴り技に繋がるオーソドックスなスタイルです。試合が始まるとお互いに突きを出しながら回りつつ機を見て蹴り技を出しますが、本戦は双方決め手に欠け延長戦に。ここでも同様の展開が続きますが、左右に動くリア選手をユウリ選手は捕まえきれません。そして再延長戦に突入。思い通りの試合運びが出来ずフラストレーションの溜まるユウリ選手に対し、まるで運動量の落ちないリア選手。結果、最後まで自分の距離で戦い切ったリア選手の優勝となりました。この試合ではテクニックもさることながら、リア選手のメンタルの強さに感心しました。私も含めて道場生は大いに見習うべきだと思います。リア選手、お見事でした。
他にも、長い待ち時間、睡魔と緊張に耐えながら決勝戦に臨んだ幼年の部のアオト選手とユウヤ選手、よく頑張りました。
またプレスを掛けながら突きで前に出るサクタロウ選手とその突進を巧みにかわしながら綺麗なフォームでタイミング良く上段廻し蹴りを返していたコウセイ選手の二人は、さすが就学前から頑張って稽古を続けてきただけのことはあると思わせる試合ぶりでした。
小学2年生の部は、決勝戦では圧倒的な攻撃力のユウシン選手に屈したものの、初出場で準優勝のタイチ選手の頑張りが光りました。
リーグ戦となった小学3年生の部は、タクト選手の激しい攻撃を凌いで見事な左ハイを当てたカズキ選手が念願の初優勝。
レンタ君という絶対王者不在のトーナメントとなった小学6年生の部は、今大会で選手宣誓を務めたヨウイチロウ選手が他に圧倒的な差を付けて見事初優勝。またヨウイチロウ選手と一緒に来月の対外試合出場が決まっているリク選手にとっては今回の準優勝は大いに自信になったことでしょう。
中学生男子の部は、久しぶりに試合に出場したオケタニ選手と、先日初めての対外試合で3位入賞を果たしたシモダ選手の対戦。これは常に試合場に身を置いてきたシモダ選手の経験値が勝ったように思います。やはり実戦に勝る稽古はありません。
最後に、出場した選手の皆さん、お疲れ様でした。また出場選手全員に等しく温かい声援と拍手を送ってくださった保護者の皆様、ありがとうございました。そして設営、審判、進行、最後の撤収まで手伝ってくれた市川典英先生はじめ黒帯の先生方、本当にありがとうございました。
空手道一研会
代表 山本 隆史
2024年 春季昇級審査会
(2024/3/24 エコール・マミ マミホールすみれ)
2024年3月23日、エコール・マミ(マミ・ホール)において春季昇級審査会を実施しました。今回は受験生の半数以上が白帯です。キッズクラス、ジュニアクラスともに現在白帯が渋滞しているため、審査を受験する技量のある道場生にはどんどん色帯に昇級してもらい、さらなる成長を促すのが今回の狙いです。また、前回の審査で緑帯に昇級した道場生にも上級者としての自覚を持ってもらうため、補助役としてデビューしてもらいました。
まずは緑帯の号令の下、準備運動。緑帯と黄帯の大きな声が室内に響きますが、白帯は緊張しているのか普段の声が出ていません。初めての審査の上、保護者の方も大勢後ろにいらっしゃるので無理もありませんが、ここは頑張って欲しいところです。
審査の最初は基本稽古。緑帯と黄帯の大きな気合いに紛れてしまい白帯の気合いが聞こえません。それでも真剣な表情で懸命に基本に取り組んでいます。
次は補強。内容は腕立て伏せ、跳び屈伸、V字シット、ブリッジの4つ。これは帯毎に分けて行いました。黄帯以上の受験生は各腕立て伏せと跳び屈伸は30回が目標です。腕立て伏せ30回は結構キツいですが、これは普段から計画を持って取り組めばクリア出来る課題です。今回課せられた回数に達しなかった受験生は今日からでも計画を立てて次回は必ずクリアしてください。
続いて柔軟の審査です。これは男の子に比べて女の子の方が得意な印象が強いです。ただ、これは道場には男子の数が多いので出来ない子が目立つだけで、実際のところは女の子に真面目な努力家が多いだけかも知れません。
柔軟も補強と同様にもっと日頃から真剣に取り組むべきです。どちらも広い場所を必要としませんし、柔軟なんてその気になれば本を読みながらでもゲームをしながらでもいつでも出来るはずです。
休憩を挟んで、小学生以上は型の審査です。型は日頃の稽古プラス講習会で対策してきました。これに関してはポイントを押さえて効率よく稽古すべきだと思います。それをせずにただ漫然と数をこなすだけでは、せっかくの努力が徒労に終わるどころか間違った動きを繰り返すほど間違った動きが身について逆効果になってしまいます。気をつけましょう。
次の審査は二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴りです。今回は白帯から黄帯までかなり苦戦していました。白帯は打点が低く、黄帯は跳び後ろ廻し蹴りが先輩の持つミットに上手く当たらない。次回までに改善しましょう。
最後の審査は組手です。緑帯の先輩にも加わってもらって学年や体格差を考慮して3グループに分かれて審査を行いました。中でも良かったのは2番手に登場したグループの組手。小学校中学年以上のグループですが、スキルもある上にスピードもあるのでキビキビとしたその動きはとても見応えが有りました。次の道場内交流試合が楽しみです。
審査員を務めてくれた市川典英先生に今日の審査会を振り返ってのアドバイスをもらい審査会は終了です。全体的には良かったと思いますが、改善すべき点はたくさんありますので、気を緩めずに早速次回の稽古から見直していきましょう。
審査を受験した道場生の皆さん、お疲れ様でした。そして審査会を手伝ってくれた緑帯の道場生の皆さん、小島初段、西川初段、審査員を務めてくれた市川先生、ありがとうございました。
第5回 空手道一研会 道場内交流試合
(2024/1/20 エコール・マミ マミホールすみれ)
2024年1月20日、エコール・マミ(マミ・ホール)において『第5回空手道一研会道場内交流試合』を開催しました。一研会も設立4年目に入り、大会も5回目。初期の大会では元々の空手経験者以外実力は皆横並びでしたが、5回目ともなると実力差が明確になってきました。その差はずばり稽古量と試合に対する意識の差。今回はそれがはっきりと出た大会となりました。
第4回大会小学5年生の部の優勝者レンタ選手による選手宣誓で大会がスタート。続いて小島悠利初段と西川晃大初段によるルール説明。このあと、いよいよトーナメント開始です。
1回戦から非常に見応えのある試合の連続でした。中でも小学3年生の部と5年生の部は接戦となりました。小学3年生の部は元チャンピオンのユカサ選手と前大会3位のルイ選手の女子選手同士の対戦。ユカサ選手の鋭い上段廻し蹴りを掻い潜って重い突きで前に出るルイ選手。勝敗は後半にやや手数で勝ったユカサ選手の判定勝ちとなりました。そして小学5年生の部はさらに大接戦。ハレ選手とリク選手の試合は本戦中盤にリク選手のタイミングの良い突きがハレ選手にヒット。一気に運動量の落ちたハレ選手をリク選手が追撃しますが、ハレ選手はこれをなんとか凌ぎきります。その後は両者決定的な差の無いまま再延長戦に突入。最後はハレ選手が逃げ切りましたが、本当に僅差の判定で1回戦で観るには勿体ないくらいのハイレベルな戦いでした。
続く準決勝戦。小学3年生あたりから組手のレベルが格段に上がりますが、まさにその小学3年生の部の2試合目、元チャンピオンのユカサ選手と前チャンピオンのミア選手の実力者同士の対戦は、試合開始20秒でユカサ選手の上段廻し蹴りによる一本勝ちという予想外の結果となりました。これだから試合は怖いです。しかしこれで終わるミア選手ではないはずですので、今後の彼女の奮起に期待です。
また小学5年生の部のレンタ選手はこれが初戦ですが、組手にこの前までの動きの堅さや強引さがなくなり、丁寧に膝蹴りをボディに集めての判定勝ち。安定感が抜群です。
三位決定戦では小学4年生の部のマイ選手の頑張りが光りました。大会前は重量級ばかりの対戦相手に少し弱気になって出場を迷っていたようですが、マイ選手の真面目な稽古態度と彼女の気持ちの強さを知っているので「ここまで頑張ってきたのに、出ないなんて勿体ない」と説得しました。と同時に「自分の倍くらい体重差のある相手に真っ向勝負をするのではなく、少しサイドに回ってみたら?」と提案してみたのですが、彼女の性格上真っ向勝負が性に合っているみたいです。それに回を重ねる毎に重量級と打ち合えるようになってきているので、このままのスタイルを貫くのが良いのかも知れません。
決勝戦に出場する後輩たちのために小島初段と西川初段が模範組手で会場の空気を暖めてくれました。最初は段取りを決めた丁寧で華麗な組手を、と思っていましたが、本人達の『ガチンコ(真剣)で』という強い申し出があったため、サポーター着用を条件に泥臭い普段通りの組手をやってもらいました。小島初段、西川初段、ありがとうございました。
そして決勝戦。どのクラスも素晴らしい試合でしたが、小学5年生の部のレンタ選手がすべてにおいて頭一つ二つ飛び抜けていました。もっと言えば目指しているところが他の選手とまるで違っていました。富士山登頂を目指している者なら二上山登山には気持ちに余裕を持って臨むことができたことでしょう。
レンタ君は道場内では負け無しですが、昨年二度目の対外試合では初戦で敗退しています。一度目の挑戦では優勝はしたものの、課題は改善されないままでした。しかし敗戦後の今回は、ずっと彼に指摘していたディフェンス無視の強引な攻めは影を潜め、その落ち着いた試合運びはまるで別人、彼の対外試合挑戦の成果と本人の捉え方次第で敗戦からも学び取れるものが多くあることを再認識しました。
そんな彼に続くべく、今大会小学5年生の部準優勝のヨウイチロウ選手がレンタ選手と一緒に来月の対外試合に挑戦します。また彼ら以外にも小学4年生の部で優勝したユウリ選手、今回はスタッフとして参加してくれた小学6年生のリュウセイ君も同じ大会に出場が決定しています。彼らの挑戦が、一研会の道場生全体に大きな意識改革をもたらしてくれることを期待しています。
最後に出場した選手の皆さん、お疲れ様でした。素晴らしい戦いぶりでした。優勝を目指して出場した選手に向かってこういう言い方は失礼を承知の上で、勝った選手も負けた選手も勇気を出して試合に出場したその挑戦精神に敬意を表します。その一歩踏み出す勇気が大切です。足踏みしてるだけじゃ進めません。また保護者の皆様の出場選手への温かい応援に感謝いたします。そしてスタッフとして大会を支えてくれた黒帯の先生方(特にカメラ係として完全に裏方に徹してくれた廣瀬初段)、本当にありがとうございました。
2023年 冬季昇級審査会
(2023/12/23 エコール・マミ マミホールすみれ)
2023年12月23日、エコール・マミ教室において2023年冬季昇級審査会を実施しました。前回の夏季昇級審査会ではかなり多くの道場生が審査を受験しましたが、今回は今後を見越してぜひこのタイミングで昇級して欲しいという道場生を厳選しました。うち白帯が半数近くを占めています。保護者の方から「うちの子はまだ早いのでは?」という声も聞こえてきましたが、近頃私は白帯の期間中に完璧に仕上げようと長く足踏みさせるより、組手稽古のあるオレンジ帯に早めに昇級させたほうが良いと考えています。
茶帯の先輩主導の準備運動が終わると、まずは基本稽古の審査です。白帯の比率が高いせいもあり、全体的に声が小さいです。普段はもっと大きな声が出ていますが、審査会本番ということで緊張しているのでしょうか。しかし黄帯の受験生のとびきり大きな気合いが足りない部分をカバーしてくれました。とくに最高学年のリュウセイ君とその弟のユウリ君の気合いが素晴らしかったです。
続いて補強の審査です。これに関しては概ね問題なしです。ただ規定回数をこなすことを気にするあまり、フォームの崩れている受験生が数名いました。補強トレーニングは身体に適切な負荷を掛けてフィジカルを強くすることが本来の目的です。負荷を減らして回数を稼いでは本末転倒です。
前半最後の審査は柔軟です。これは全員かなり頑張っていました。黄帯の線入全員が最高点の5点。この辺りに緑帯獲得に挑む意気込みが感じられました。
休憩を挟んで最初の審査は二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴りです。キッズクラスの白帯にとってはここが審査会最大の見せ場です。休憩時間中に未就学児のキッズクラスを集めて少し練習した時は、威勢良く「できるで‼」と話してくれていたのですが、いざ本番になると途端に不安そうな表情。思わず『さっきの勢いはどうした⁉』と心の中で突っ込んでしまいました。
しかし、何度か挑戦するうちに調子を取り戻し、ようやく普段に近いパフォーマンスを見せてくれました。色帯の先輩たちは当然のようにクリア。
続いては移動と型の審査です。正直なところ型に関しては全員が課題山積ですが、フルコンタクト空手家の本分は組手稽古です。そう考えれば組手立ちの移動稽古が及第点ならとりあえずは良しとしましょう。五本蹴りなどはそれなりの出来栄えでした。
審査の最後は組手です。普段から「組手が苦手」と公言する道場生が多いのですが、私から見ればみんな型より組手の方がはるかに活き活きと動いているように思います。さらに今日は昇級が懸かっているのでみんなとてもアグレッシブです。中でも相手をガンガン攻め続けていたオレンジ帯のルカちゃんと一学年先輩のレンタ2級に果敢に向かっていったユウリ君の組手がとくに印象に残りました。
審査終了後に全員で記念撮影。今回は受験人数が少なかった分、全ての課題を時間を掛けてじっくりと審査することができました。当然受験生の誰もが完璧ではありませんし、次回の稽古からさっそく改善すべきところはありますが、今回の昇級は全員問題なし。これで今年のイベントは28日の稽古納めを残すのみです。
しかし、年が明ければすぐに第5回空手道一研会道場内交流試合です。来年も早々にスタートダッシュと行きましょう。
🎃ハロウィン特別合同稽古👻
(2023/10/31 エコール・マミ マミホールすみれ)
2023年10月31日、エコール・マミ教室において毎年恒例の『ハロウィン特別合同稽古』をおこないました。コロナ禍も明けて今年は昨年以上にコスプレも加速、さらに学生部の道場生やOGまで加わって近年に無い盛り上がりとなりました。
特別合同稽古と銘打っている以上ハロウィンといえど稽古ですので、まずは普段通り準備運動からスタート。しかし参加人数が多すぎて普段の整列が出来ません。とりあえず前後左右の間隔を取ってやってみました。その後は何とか列を整えて基本稽古開始。
基本稽古を終えてトイレ休憩を挟んだのですが、コスプレをしている人はトイレも大変です。中には衣装を全て脱がないとトイレに行けない道場生もいて室内は大混乱。マリオはなぜか衣装だけでなくヒゲも外してました。
ちなみに学生部のみんなはこんな感じです。向かって左からコジマ2級(🎃)、ミカ初段(牛)、タクマ初段(スクリーム)、コウダイ4級(宇宙人)。
突然宇宙人にキャトられるコウダイ君。そのただならぬ雰囲気にキッズクラス号泣。「大丈夫だから‼」と高学年が必死でなだめます。
稽古の最後は本日のメインイベント。ナノハチーム、ジュンスケ君チーム、リュウセイ君チーム、リョウ君チームに分かれての『ポケモンカード争奪玉入れ大会』です。
最初はみんなに景品が何かを言っていなかったのですが、ゲーム終了後に「優勝チームにはポケモンカード‼」と伝えると、「始めから知ってたら本気出したのに!」と最低な不満が噴出。やむなく仕切り直した結果、ナノハチームが他チームに大差を付けて優勝、見事ポケモンカードをゲットしました。みんなが喜んでくれて、私も朝一に並んで購入した甲斐がありました。
帰り際に、先生が奮発した香芝の人気スイーツ店『ステラリュヌ』さん特製の空手道一研会仕様のお菓子セットを学生部の先輩からもらって稽古終了。稽古に参加したキッズクラスやジュニアクラスの道場生のみんなは楽しんでくれたでしょうか?
それにしても今日は学生部のみんなやOGの二人にたくさん助けてもらいました。彼ら彼女らがいなければここまで盛り上がるイベントにはなりませんでした。最後に学生部とOGの皆さん、さらにOGの二人と馴染みのメンバーで記念撮影。今日は本当にありがとうございました。
2023年 夏季昇級審査会
(2023/9/9 エコール・マミ マミホールすみれ)
2023年9月9日、エコール・マミ教室において夏季昇級審査会を実施しました。前回の審査会から少し日が開いてしまったため、今回は普段より受験生がやや多めです。また7月の道場内交流試合で内容の良かった道場生には積極的に受験してもらうことにしました。
審査開始前にレンタ3級の号令の下準備運動。この時点で声の小ささが気になる道場生に注意しましたが、「オス」と返事はするものの、あまり変化が見られません。また最初の審査課題の基本稽古が始まっても全体的にこれから審査に臨むという意気込みが感じられません。
補強、そして休憩を挟んで柔軟を経てようやくみんなのエンジンがかかってきましたが、これは遅すぎます。本来なら序盤から上級中級の先輩が全体を引っ張って欲しいところでしたが、白帯の受験生の方が元気があったのは残念です。
審査会の山場の一つである型の審査。今回は組手を重視して、型の問題点はあえて先送り。しかし、これは今後時間を掛けて改善していきます。
続いて二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴り。ここでは積極的により高い打点に挑戦する道場生が黄帯や緑帯に続出。こういう挑戦する姿勢は大切です。挑戦を止めてしまえばそこで成長も止まってしまいます。
審査の最後は組手稽古。みんな、帯に応じたスキルはとりあえず及第点。しかし審査を終えてみて感じたのは、全体を通しての緊張感の無さや、『何が何でも合格する』という強い気持ちが受験生全員に希薄だったということ。また中級・上級の道場生の、道場や審査への悪い意味での慣れが今回一番の問題だと思いました。そこで、9月12日に再度その部分の再審査を実施することにしました。
そして9月12日のキッズ・ジュニア合同クラスにおいて、対象となった道場生を中心に再審査を行いました。結果、今回は全員合格。しかし、くれぐれも『喉元過ぎれば熱さを忘れる』ことのないようにしましょう。また私自身あらためて稽古での厳しさと楽しさの両立は本当に難しいと再確認しました。大いに反省して今回の経験を今後の指導に活かしていきます。